蕁麻疹などのアレルギー症状がみられたとき、原因をはっきりさせたいとのことでアレルギー検査を希望し、来院される方がしばしばいらっしゃいます。検査をすれば原因がわかる、と考えているようです。

症状の前に特定の食物を食べた、とか、蜂に刺された、などのエピソードがない場合、アレルギー検査は基本的にはお勧めしません。

なぜか。いくつか理由があります。

【一つ目】
アレルギー検査を一通りやるとしても、まず、100近くある検査可能なIgE抗体の中から項目を絞り込むことが難しい。そして絞って検査をして高値のものがあった場合でも、それが今回の症状の原因である、とは言えません。加えて、高値のものがなくともアレルギーではない、とは言い切れません。総IgE値、好酸球数などアレルギー疾患の鑑別に参考となる項目はありますが、あくまでも参考です。

逆に、最近特定の食べ物(果物、小麦、ピーナッツなど)を食べた後に湿疹が出る、喉が痒くなる、お腹が痛くなるなどの症状がみられる場合は、その食物を除去するかどうか検討するためにアレルギー検査は必要です。
他に、喘息、アトピー性皮膚炎などがある場合に生活環境を整える目的でハウスダストやダニの抗体価を調べておく、乳幼児で様々な食べ物にアレルギーがあるときに全体をスクリーニングとして調べておくなどは有用です。

【二つ目】
検査代が高い。一項目調べるのに1,100円かかります。10項目で11,000円(3割負担でも3,300円)です。加えて手技料、判断料などもかかります。

【三つ目】
検査の結果がどうあれ、治療はさほど変わらない、ということがあります。アレルギー症状を抑える抗アレルギー薬を中心に加療を行います。ちなみに、蕁麻疹はアレルギーを原因としないものが60%ですが、同様に抗アレルギー薬で治療を開始します。

当院では診断、治療に結びつかない検査は基本的にお勧めしない、ということです。
アレルギー症状において、何らかの誘因が絞り込める、推測できる場合には検査を考慮してもいいと思います。

質問がありましたら、医師またはスタッフに質問してください。
安田内科クリニック
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